自己破産

クレジットカードのリボ払いは自己破産できる?免責不許可事由に該当する場合は?

  1. リボ払いの借金でも自己破産できる?
  2. 浪費が原因の場合、自己破産はできないって聞いたよ?
  3. 自己破産以外の解決方法はある?

例えば、クレジットカードのリボ払い200万円を毎月5万円ずつ返済しても、返済額の約半分は金利15%のリボ払い手数料。つまり、実際の返済額(元本の返済額)は半分です。

このような状況が5年以上続きます。

毎月5万円の返済を5年間も続けるっとてもじゃないけど無理です。返済が遅れたり、他の借金をしてさらに借金額が増えていくかもしれません。

200万円のリボ払いの場合、スムーズに返済を続けることができて最短5年。

でも、毎月5万円の返済が現実的に厳しい状況であれば、それを解決する方法があることを知っておいて損はないと思います。

本ページでは「リボ払いが原因で作った借金は自己破産することができる」こと、さらに「自己破産以外の解決方法もある」ということを解説します。

リボ払いで作った借金は自己破産で免責になる

買い物や旅行、ギャンブルなどの“娯楽目的”で作ってしまった借金は自己破産できない、ということを聞いたことがあるかもしれません。

実際、破産法によると「浪費やギャンブルによる借金は免責不許可事由に該当する」ことが定められています。つまり、浪費やジャンブルが原因の借金では自己破産できないということ。

しかし、実際の破産事件において、浪費やギャンブルによる借金でも自己破産は認めらています。

つまり、クレジットカードのリボ払いによる借金も自己破産は可能です。

免責不許可事由に該当しても自己破産は認められる

以下の免責不許可事由に該当する場合は、自己破産が認められないことが破産法に定められています。

[jin_icon_search]免責不許可事由とは?

  • 債務者の財産を故意に減少させる行為
  • 不当に債務を抱える行為不利益
  • 特性の債権者に利益をもたらす行為
  • 浪費やギャンブルによる借金
  • 詐欺による信用取引
  • 記帳の隠蔽行為
  • 債権者名簿の偽造行為
  • 裁判所命令に背く行為
  • 管財業務を妨害する行為
  • 過去7年間に免責許可を受けている場合
  • 破産法が定める義務に違反する行為

上記4番目の免責不許可事由に「浪費やギャンブルによる借金」があります。つまり、浪費やギャンブルによって作った借金は自己破産が認められません。

と思われていますが、

破産申請者に反省の意思がある
破産申請者に更生の余地がある

と判断されれば、自己破産は認められています。

日本弁護士連合会による2017年破産事件記録調査によると、破産事件の96.77%で自己破産が認められていることが報告されています。

借金額100~300万円で破産申請するケースが最も多い

「どれだけの借金があれば自己破産すべきなのか」という問題には、個人差(収入差)があるため一眼に目安となる金額を定めることはできません。

とはいえ、自己破産者の27.22%が100~300万円の借金があったというデータがあります。

2017年度の自己破産者の借金額

借金額100万円未満の割合を含めると、約35%の破産者が借金300万円未満ということになります。

300万円という金額は一般的な社会人がクレジットカードで借金できる限度額でもあります(カード利用限度額)。

例えば、ゴールドカードならカード利用限度額が200万円になっていることも珍しくないですよね。さらに複数枚のクレジットカードを持っていると100~300万円の借金は簡単にできるちゃうことも。

このように、クレジットカードが原因で自己破産に至るケースは珍しくないんです。

≫ 自己破産する借金の目安はいくら?破産申請者の27%が負債総額100~300万円です
※年間の自己破産者数は8万人を超えています。

自己破産する前に知っておくべきリボ払いのルール

リボ払とは、月々の返済額を一定(低)額に抑えることができる決済方法です。しかし、リボ払いが原因で自己破産(カード破産)に陥る人は後をたちません。

リボ払いで失敗しないためにも、以下の4つを理解しておくことは大切です。

[jin_icon_search]知っておくべきリボ払いのルール

  1. 金利15%の利息手数料が発生する
  2. 延滞すると金利14.6%の遅延損害金が発生する
  3. 『割賦枠』を超えた利用額は翌月一括払いになる
  4. リボ払いは後から一括返済に変更できる

では、1つずつ解説します。

ルール①:金利15%の利息手数料が発生する

クレジットカードのリボ払いの金利は15%(年率)です。

以下の表に示す通り、リボ払いの金利はキャッシングやカードローンに続いて高い金利が設定されていることが確認できます。

種類 金利(年率)
クレジットカード(リボ払い) 15.0%
クレジットカード(キャッシング) 18.0%
消費者金融系カードローン 18.0%
マイカーローン(銀行) 2.0~4.0%
住宅ローン 0.5~1.0%
教育ローン(公庫) 1.66%
第二種奨学金(2022年) 0.1%以下
金利15%で100万円の借金がある場合、毎月3万円の返済を続けても完済するまでに7年、利息手数料だけで48万円も発生します。

クレジットカードのリボ払いだけでなく、アイフルやアコムなどの消費者金融系カードローンも利用している人は、カード破産予備軍、もしくはすでにカード破産状態になっているかもしれません。。

ルール②:延滞すると金利14.6%の遅延損害金が発生する

毎月の返済日に支払いが遅れてしまうと、延滞日数に応じた遅延損害金が発生します。遅延損害金の金利は14.6%(年率)です。

遅延損害金
=リボ払い残高×14.6%÷365日×延滞日数

ここで注意すべきことは、14.6%の金利は毎月の返済額ではなく、リボ払い残高にかけられるということ。つまり、リボ払い残高が大きいほど、1日あたりに発生する遅延損害金は大きくなります。

なお、遅延損害金はリボ払いによる利息手数料とは別で請求される”罰金”であることにも注意しましょう。

ルール③:『割賦割』を超えた利用額は翌月一括払いになる

クレジットカードのカード利用枠には「割賦枠(かっぷわく)」が設定されています。

[jin_icon_search]割賦枠とは?

通常ショッピング枠の一括払い以外の支払い方法(リボ払い、ボーナス払い、分割払い)の合計利用可能枠のこと。

例えば、楽天カードの利用限度額をスマホアプリで見てみると、上段に「一回払い」、下段に「リボ・分割・ボーナス」というように、利用可能額の表示が分かれて記されています(以下参照)。

上記の例では、カード利用限度額は50万円、そのうち20万円が割賦枠です。つまり、利用限度額は50万円でも、リボ払いで使える枠は20万円までとなります。

そのため、割賦枠を超えた分は翌月一括払いになります。

割賦枠を把握していないと、リボ払いのつもりが翌月に高額請求され、残高不足で延滞発生ってことも起こりえます。

例えば、割賦枠20万円でリボ払い残高がすでに18万円ある場合、新たにリボ払いを利用できる金額は2万円です。もし、新たに10万円の買い物をするとどうなるでしょうか。

割賦枠を超えた8万円はリボ払いにできず、翌月一括払いとして請求されます。割賦枠の存在を知らないと、予期せぬ請求に対応できず滞納してしまうかもしれません。

ルール④:リボ払いは後から一括返済に変更できる

リボ払いは後からでも一括返済に変更することができます。一括返済することで、将来的に発生する利息手数料を支払う必要がなくなります。

ただし、スマホアプリやWebから変更することはできません。

[jin_icon_search]リボ払いを後から一括払いにする方法

クレジットカード会社に電話して「リボ払い残高を一括で返済したい」ということを伝えて、請求書を郵送してもらえばOKです。

※同時にクレジットカードの契約を破棄することも考えてください。

自分からカード会社に電話するのは少し抵抗があるかもしれませんが、1本電話するだけで数万円の利息手数料の節約になります。

リボ払いが招く自己破産の危険性と原因

リボ払いは、使い方次第では便利な決済方法です。しかし、使い方を間違えばリボア払い残高が膨らみ、知らず知らずのうちに多額の借金を抱えてしまう危険性があります。

しかし、リボ地獄を経験した人でないと、リボ払いの危険性を理解することが難しいかもしれません。
※リボ地獄とは返済を続けても残高が減らずに終わりの見えない返済苦に陥ること。

リボ払いを利用する時は、以下の危険性を理解しておいた方が良いでしょう。

[jin_icon_search]リボ払いの危険性

  1. 返済が長期化しやすい
  2. 返済残高が増えやすい
  3. 総量規制が機能しない

これらの3つの要素が少しずつ重なってしまうと「気が付くと返済できないほどのリボ払い残高になってしまった」とうケースも珍しくありません。

1つずつ解説します。

リボ払いの危険性①:返済が長期化しやすい

リボ払いのメリットは、カード利用限度額内であればどれだけ使っても月々の返済は定(低)額にできることです。しかし、これは“返済を先送りにしている”だけ。

さらに、返済を先送りにすればするほど利息手数料が発生し続けるため、返済総額が増えてますます返済が長期化する悪循環に陥いります。

そもそも、利息手数料の存在を知らずにリボ払いを使い始めた人が多いのではないでしょうか。利息手数料が発生することを知っていれば、リボ払いを利用しなかったかもしれません。。

参考までに、リボ払いの利息手数料がどれくらい発生するのかを計算してみました。

リボ利用額 毎月の返済額 支払い期間(回数) 利息手数料(合計) 返済総額
20万円 5,000円 3年4ヵ月(40回) 51,240円 251,240円
10,000円 1年8ヵ月(20回) 26,250円 226,250円
20,000円 10か月(10回) 13,750円 213,750円
30万円 5,000円 5年(60回) 114,360円 414,360円
10,000円 2年6ヵ月(30回) 58,125円 358,125円
20,000円 1年3ヵ月(15回) 30,000円 330,000円
40万円 5,000円 6年4ヵ月(76回) 181,208円 581,208円
10,000円 3年4ヵ月(40回) 102,500円 502,500円
20,000円 1年8ヵ月(20回) 52,500円 452,500円

※スマホでご覧の方は左右にスクロールできます。

つまり、月々の返済額が小さければ返済期間は長期化し、利息手数料が増えていきます。

例)リボ利用額:30万円

毎月の返済額を5,000円にすると、返済期間は5年利息手数料だけで14万円以上が発生します。

いくら月々の返済額が少ないとはいえ、利息手数料を支払ってまで返済を先延ばしにする必要はないと思います。。

リボ払いの危険性②:返済残高が増えやすい

上記の表のとおり、リボ払いの利用金額を少なくても、支払い期間が長くなればばるほど、金利15%によって利息手数料は増え続けます。

つまり、リボ払いは「支払い期間が長期化するほど」「利用額が大きくなるほど」利息手数料が増えるため、合計の返済増額が増えてる仕組みになります。

さらに、支払いが遅れた場合は金利14.6%の遅延損害金が発生します。ここで注意すべきことは、遅延損害金は滞納額ではなくリボ払い残高(元本)にかかるということ。

リボ払いの遅延損害金は、月々の返済額ではなく、リボ払い残高に対して発生することに注意してください。

例えば、リボ払い残高が30万円、毎月の返済額が5,000円の場合を考えてみましょう。

例) 30日支払いが遅れた場合の遅延損害金

30万円×14.6%×30日÷365日=2,400円

➪ 遅延損害金:2,400円!

つまり、遅延損害金は滞納額には関係なく、リボ払い残高にかけられるということ。これが翌月分の請求額に加算されます。

リボ払いの危険性③:総量規制が機能しない

日本には“総量規制”という金融法により、年収の3分の1までしか借入ができない決まりがあります。

例えば、100万円の借金ができる人は最低でも年収300万円以上ある人なので、多少無駄遣いして自己破産に追い込まれる心配はありません。

しかし、カード破産に陥る多くの人は総量規制以上の借金をしているのが現状です。なせなら、クレジットカードのリボ払いは総量規制の対象外になっているから。

総量規制が適応されるのはクレジットカードのキャッシング枠のみ。ショッピング枠(分割払い、リボ払いを含む)は総量規制の対象外なんです。

とはいえ、クレジットカードの申込審査時には他社からの借入状況などが審査され、カード利用枠(ショッピング枠)の上限金額が設定されます。

しかし、以下の2つのケースにおいて、「収入以上のカード利用限度額」を持つことが可能になり、それゆえカード破産に陥るケースが発生しています。

[jin_icon_search]転職や失業により年収が激減した

会社勤務していた時に作ったクレジットカードは、転職や失業したからといってカード利用限度額が引き下げられたり、強制解約されることはありません。

そのため、「収入はないけどクレジットカードは使えるし、利用限度額も合計100万円以上ある」という人は珍しいくないでしょう。

「会社辞める前にクレジットカードを作っておけ」と言われるくらいですからね。

[jin_icon_search]年収を虚偽申請していた

年収380万の人はざっくり400万円だというだろうし、クレジットカードの申込申請時に400万円と申告しても虚偽になるかと言えば、微妙なところ。

ただし、年収150万円のフリーターの人が、バイト先の会社の正社員として年収300万円と申告すれば明らかな“虚偽申請”になります。

しかし、これがバレて審査に通らないかと言えば、微妙なところです。
※過去に滞納履歴などがない場合は審査に通る可能性が高い。

まとめ:リボ払いは自己破産できる

「浪費やギャンブルによって作ってしまった借金は自己破産できない」という話は嘘ではないものの、真実ではありません。

日本の破産法では「浪費やギャンブルによる借金は免責不許可事由に該当する」ことが定められており、自己破産が認められないことが明記されています。

しかし、実際の破産事件において、浪費やギャンブルによる借金でも自己破産は認めらています。つまり、クレジットカードのリボ払いによる借金も自己破産することが可能です。

その理由は、法律には一定の柔軟性があり、裁量裁判が認めらてれいるためです。
※裁判官の裁量に基ずく判決により自己破産は認められます。

とはいえ、借金問題の解決方法は自己破産だけではありません。

借金問題を解決する債務整理には、

自己破産
個人再生
任意整理

という手続きがあります。それぞれにデメリットとメリットがありますが、リボ払いによる借金の多くは任意整理によって解決されています。

一般的に、クレジットカードのリボ払いや消費者金融などのカードローンで作ってしまった借金は「任意整理」という手続きで解決するケースがほとんどです。

「任意整理」は、弁護士や司法書士があなたの代理人となって債権者(カード会社や消費者金融など)と直接交渉することにより、借金総額を減額する手続きです。

裁判を必要としないため、家族や職場に知られることなく借金問題を解決できる方法です。詳しくは以下のページをご参照ください。

≫ 借金問題の95.6%は任意整理によって解決しています
※自己破産の割合は3.8%以下です。